”観光立国”といえば、最近よく聞く言葉ではないでしょうか。
”観光立国”とは、観光業を主導に経済発展を導くことのできる国や地域のことを表します。
近年、日本もこの”観光立国”を目指し、観光業に力を入れています。
観光収入を増やすだけでなく、雇用拡大をも目指してきました。
特に、イギリス人学者のデイビット・アトキンソン氏は、この分野では有名で、海外の観光業への取り組み方と比較しながら、本やテレビで日本の観光業の在り方を説いています。
そして、私は大学生の時、「国際観光業によるGDPの拡大」というテーマで卒論を作成しました。
観光業がどのように経済発展を促していくのか、また、観光業で効率良く収入を生み出すのか、について説いています。
興味ある方には、ぜひ読んでいただきたいです。
そしてご意見を頂戴したい所存。
今読み返してみると、未熟な箇所がたくさんありますが、それは今後より明らかにしていきたいと思っています。
さてさてここで、今日の本題。
マカオの観光業による経済発展。
私は、卒論の中でも述べているように、マカオは観光業において優秀な収入システムを築いてきた、と思っています。
世界的に観光客数は多くないのにも関わらず、観光収入額は高い。
そしてマカオのGDPの内訳は、90%程度が観光業によるもの。
結果、一人当たりのGDPはUSD 82,387と世界第3位(2018年)を誇る。
では、皆さん。
そんなマカオ経済の雰囲気を知りたくないですか?
と、いうことで、旅行で見ることのできるマカオの経済実態を紹介します。
1.観光業による収入
カジノ運営は成功すれば、優秀な収入システムになります。
現場を見て驚きますが、カジノって本当に博打。
皆がポンポンとチップを積み上げていくのです。
チップになると、金銭感覚を失うのでしょうか。
結果的に、みるみるとディーラーのもとへ流れていきます。
設備投資はわずかで、機械1台とディーラー1人(スロットなら機械1台のみ)。
そこからどれだけの利益を生んできたんだ、と私には衝撃映像でした。
余談ですが、機械の前に座って起動させながら、自分はスマホで麻雀している光景は非常に興味深かったですね(笑)
カジノの入場は無料です。
皆さんもこの光景を見に行くと、興味深いと思いますよ。
お金が吸い込まれる光景…衝撃的。

まぁマカオってなんでカジノで成功できたかって話。
中国人が中国語で遊べるという部分が大きいでしょうね。
そういうことも目で見てわかります。
欧米人なんていなかったですよ、カジノには。
(カジノの成功といっても、結局は中国人がお金を落としに行っています。だから、マカオ経済は中国経済に依存しているとも言えます。)
また、以下の点も、マカオ経済が潤沢になる要素だと思います。
目立ったショッピング街がなく、ショッピングはホテル併設のモールで済ます。
電車がなく交通が不便で、タクシーやバスを利用するしかない。
カジノで人間の欲をそそり、お金を落としてもらう。
おまけに消費者は、海外からわざわざ訪れてきてくれるのです。
2.観光業による雇用拡大
マカオは本来、モノとして輸出できるものが少ないです。
地方に行けば農業もしているようですが、もう本当は開拓されていない森ばかり。
実際、聞いたこともない動物の鳴き声が響き渡っていました。
また、目立った製造業もなく、家電売り場さえ見つけにくい状況でした。
では、人々はどのように生計を立てているのでしょうか。
観光業なんですよ。
雇用先は、製造業が発展していないことを考えると、ほとんど観光業関連なはずです。
特に、カジノディーラーの多さには衝撃。
3.異世界にいるような夜景
マカオといえば、もう一つは夜景。
特に、埋立地・コタイにあるホテル群の夜景は圧倒的です。
まさにインスタ映え。
ライトがどの国や地域で生産されたものかは知らないですが、一度仕入れてしまえば、あとは完全に点かなくなるまで空間の演出が可能になります。
このライトで観光客を呼びこみ、現地で何かを消費してくれるならば、仕入れ値は簡単に回収できるでしょう。
その代わり圧倒的に観光客をひきつける夜景が必要になりますが、それができているのがマカオの凄いところのひとつなのかもしれません。

以上、旅行でも感じることのできるマカオの経済発展を紹介しました。
本当に、経済分析したい方にはお勧めの街です!
あ、そんな人なかなかいないですかね(笑)